運送の仕事も取適法対象に
手形禁止、荷待ちの押し付けも禁止へ
決まった2026年1月1日に施行された取適法(取引適正化法、旧下請法)で、運送の委託が初めて規制の対象になりました。手形での支払いと、話し合いなしに運賃を一方的に決めることも禁じられています。さらに公正取引委員会は2026年6月、着荷主が契約外の荷待ち・荷役を運送会社にさせることを禁じ、品物などを受け取ってから60日以内の支払いを求めるルールを設ける方針を決めました。
取適法は、大きな発注者が小さな取引先に無理を通すことを禁じる法律です。これまでの下請法では対象外だった運送の委託が加わり、社員数で対象を決める基準も追加されました。手形払いの禁止と、協議に応じないまま代金を一方的に決めることの禁止が新しく入り、業種を担当する省庁にも指導・助言の権限が与えられました。
公正取引委員会(取引が公正かを見張る国の機関)の担当課長は2025年11月の会議で、運送委託を対象に加えることなどを説明しました。2026年6月の研究会では事務局が2つの方針を示しました。1つは、着荷主が運送会社を通じて契約外の荷待ち・荷役をさせることを禁じる「物流特殊指定」(物流の取引だけに適用する特別ルール)の改正です。もう1つは、取適法の対象外の取引にも受け取りから60日以内の支払いを求める「支払告示」の新設です。
無償の荷待ちや荷役を断り、料金を請求する根拠がそろったことになります。ただし、自社が他の運送会社に仕事を回すときは、自社が発注する側として同じルールを守る立場になります。改正した特別ルールと支払告示がいつから効くかは、兆しには書かれていません。
会社でやること来週、主な荷主ごとに支払方法(手形かどうか)、受け取りから入金までの日数、無償の荷待ち・荷役があるかを一覧表にし、運賃交渉の材料にする。
根拠 4件
- 2025-11-07 独占禁止懇話会予算・法案化・政府側(公正取引委員会 柴山企業取引課長)
協議に応じない一方的な代金決定の禁止、次に手形払等の禁止、その次に運送委託の対象取引への追加、これは物流問題への対応ということでございます
- 2025-10-02 公取委 企業取引研究会 第2回予算・法案化・公正取引委員会 事務局(向井審議官・柴山課長)
取適法につきましては、来年の 1 月 1 日から施行となります。昨日、政令規則運用基準を公表しておりまして、今後周知に努めていきたいと考えております。
- 2026-06-29 公取委 企業取引研究会 第5回方針として決定・公正取引委員会 事務局(企業取引課長)
着荷主が発荷主に対して契約外の荷待ち・荷役を運送事業者を通じて行わせることによって、発荷主の利益を不当に害する行為というのを禁止しております。施行期日は、来年の4月1日
- 2026-06-29 公取委 企業取引研究会 第5回方針として決定・公正取引委員会 事務局(企業取引課長)
正当な理由なく、給付の受領日から60日以内に代金を支払わないこと で、こちらも施行期日は来年の4月1日としております。