労務費の削り合い禁止へ
原価割れ契約は指導・公表、民間工事にも
決まった国は、職人の賃金のもとになる労務費を値引き競争の対象から外し、公共工事でも民間工事でも共通の「労務費の基準」を当てはめる方針を決めました。原価を大きく下回る見積りや契約は禁止し、行政が指導・勧告し、社名を公表して取り締まります。
通常かかる原価を大きく下回る見積りや契約を結ぶことは禁止され、行政の指導・監督・勧告・公表の対象になります(法案化の段階)。あわせて、労務費などの内訳を書いた見積書をつくることが努力義務になり、見積書の保存は義務になります。建設キャリアアップシステム(CCUS、職人の経験や資格を登録する国のしくみ)のレベル別年収には「標準値」が設けられ、それを下回る支払いは労務費の不当な安売りのおそれとして重点的に確認されます。
下請けが何段も重なる中で、職人の賃金のもとが段階ごとに削られてしまう構造を正すのがねらいです。中央建設業審議会(建設業のルールを話し合う国の会議)で、国土交通省の担当者が2025年12月と2026年4月に示しました。
民間工事が中心の工務店や設備会社にも当てはまるので、元請けから労務費を削られにくくなります。その一方で、自社も基準に沿った見積りを出す必要があり、下請けに出す側は職人への支払いが標準値を下回っていないか見られます。いつから始まるかは、今回の記録には書かれていません。
会社でやること来週中に自社の見積書の様式に労務費の内訳欄を設け、出した見積書を必ず保存する社内ルールを決める。
根拠 4件
- 2025-12-02 中央建設業審議会予算・法案化・政府側(国交省事務局・官房参事官)
通常必要と認められる原価を著しく下回る見積りでありますとか契約締結を禁止すること、それに対する指導・監督、勧告・公表等というような監督処分等を課す
原文と一致せず・要確認 - 2025-12-02 中央建設業審議会予算・法案化・政府側(国交省事務局・官房参事官)
この材料等記載見積書、これは作成努力義務というようなことをかけさせていただいておりますけども、一定期間の保存を義務づけるというような形で
- 2026-04-27 中央建設業審議会方針として決定・政府側(国土交通省 大臣官房参事官)
多重請負構造の中でどうしても労務費の部分が一般管理費等に削られてしまうと、こういった構造に手をつけていこうというような趣旨の制度改正でございます
- 2026-04-27 中央建設業審議会方針として決定・政府側(国土交通省 大臣官房参事官)
目標値の支払いを推奨するということ。標準値を下回る支払いにつきましては、ここは請負契約において十分な労務費の行き渡りがなされていないのではないか