値上げ交渉、国が後押しへ
応じない取引先にフードGメンが勧告・公表
決まった資材や人件費が上がった分の値上げについて、話し合いに応じない取引先には、国の調査員「フードGメン」が指導から勧告・社名の公表まで行う仕組みが、予算・法律の段階に入りました。社長が納品価格の引き上げを申し出るとき、国が後ろ盾になります。
根拠は食料システム法です。これは、食べ物を作ってから売るまでの取引を公正にするための法律です。コストが上がった分の値上げを話し合おうとしても取引先が応じない場合、フードGメンが指導・助言を行い、それでも改まらなければ勧告と公表に進みます。これとは別に、米については作ってから消費者に届くまでの各段階のコストを示す目安(コスト指標)を作ることが決まっており、適正な価格を話し合う材料になります。
9月の食糧部会では、委員の樫山氏が「最低賃金や資材の値上がりで米農家のコストは上がっており、実際の取引価格はコスト指標を下回っている」と訴えました。指標を物価に合わせて年1回改定するよう求め、農林水産省の課長は改定に協力すると答えましたが、これはまだ意見の段階です。4月には高市総理が、国や自治体が発注する仕事(官公需)でも値上げをきちんと認め、取引を公正にするよう大臣に指示しています。
給食や自治体向けに納める加工品・農産物も含めて、値上げの交渉はこれまでよりしやすくなります。ただし、国が動くのは話し合いを断られた場合なので、まずは社長の側から根拠をそろえて申し出ることが前提です。コスト指標を毎年改定する案が通れば、米農家は毎年の交渉で数字の根拠として使えます。
会社でやること主な取引先ごとに、この1年で資材・燃料・人件費がいくら上がったかを1枚の紙にまとめ、値上げの話し合いを申し入れる日を決める。
根拠 4件
- 2026-07-24 食料・農業・農村政策審議会 企画部会 第127回予算・法案化・農林水産省(新事業・食品産業政策課企画グループ長)
誠実に応じていないような場合にはフードGメンが対応させていただく、そういう仕組みになってございます
- 2026-01-13 消費者委員会 本会議 第479回方針として決定・農林水産省農産局企画課長(政府側)
昨年食料システム法が成立しまして、これに基づき、各生産段階、流通段階等にわたるコスト指標というものを作成することを始めております
- 2026-09-02 食料・農業・農村政策審議会 食糧部会委員の意見・民間委員(樫山委員)/政府側(企画課長が改定に協力と回答)
食料安全保障は生産者を守るということだというふうに考えております。生産者を守るというのが補助金漬けにするとか、食管法に戻すとか、そういうことではなくて
- 2026-04-27 第5回経済財政諮問会議方針として決定・政府側(高市総理・議長)
地方の官公需における価格転嫁・取引適正化の徹底、インフラ整備・行政サービスの効率化に向けた自治体間連携や、デジタル技術の徹底活用のための取組を強化してください