国の会議で、この1年に何が決まり、何が決まりかけているか。業界ごとに、社長の会社のお金・人・取引・設備・義務に効くものだけを選んで記事にしました。どの記事にも、会議名・日付・発言者と議事録からの引用を付けています。
話し合いなしの単価決めも問題例に
国はこの1年、下請けとして仕事を受ける側が値上げや支払条件を交渉しやすくなるルールを次々に固め、設備投資の減税と何年も続く予算の枠で投資を後押しすることを決めました。その一方で、賃上げの要求と、サイバー対策や環境面の義務も中小企業に確実に降りてきています。
紙面を読む → 建設業版原価割れ契約は指導・公表、民間工事にも
国はこの1年、職人の賃金のもとになる「労務費」を値引き競争から外し、元請けや施主に値上げを認めてもらいやすくするルールを次々に固めてきました。その一方で、毎年の賃上げを前提にし、仕事の中心を新築から既存住宅の改修へ移し、補助金も「賃上げや再編に取り組む会社」に寄せようとしています。
紙面を読む → 介護・福祉版訪問介護は規模別に分析、地域単価も再編
国は介護・障害福祉の報酬で物価高と賃上げの分を補う方向です。一方で、その上乗せを機器で手間を減らす事業所や他の事業所と組む事業所に厚く配ろうとしています。同時に補助金の総点検や、カスハラ(利用者や家族からの著しい迷惑行為)対策、働き方ルールの見直しも進めており、小さな事業所ほど準備の差が収入と採用の差になりそうです(推測)。
紙面を読む → 医療版来年3月開始、薬代の4分の1を別払い
国は、診療所と薬局の報酬や薬の値段を抑える一方で、物価高と賃上げの分は報酬の上乗せや助成金である程度支える方向で動いています。あわせて、電子カルテを全ての医療機関に入れること、AIを使いやすくすること、患者の窓口負担を見直すことも進めています。来年3月に始まる「市販薬に似た処方薬」の追加負担を手始めに、窓口対応とシステムの両方で準備が要る1年になります。
紙面を読む → 保育・教育版園・学童・塾も採用時の確認などに対応
国は、物価と賃金が上がる前提で予算を組み直し、保育士などの人件費を引き上げる一方、補助金は秋の追加予算に頼るやり方をやめ、毎年点検して入れ替える方向に動いています。あわせて、子どもを性暴力から守る法律の施行や、パート・非常勤の有給休暇と待遇のルールづくりなど、小さな事業者にも守るべき義務が増えつつあります。
紙面を読む → 小売・飲食版レジ・値札の切替えは下げと戻しの2回
国はこの1年、賃上げを続けることと、その費用を取引全体の値上げで受け止めさせることを柱に、中小企業に賃上げを求めつつ、取引先との値上げの話し合いを後押ししています。同時に食品の消費税を2年間下げる準備と日銀の利上げが進んでおり、店の値付け、仕入れ、資金繰り、従業員の管理の前提が一度に変わる年になります。
紙面を読む → 観光・宿泊版迷惑客から従業員を守る社内ルール必須に
この1年、国は中小企業に「賃上げを続けられる体力をつけてほしい」と求めています。そのための減税や助成金を賃上げとセットで用意し、仕入先や自治体に値上げを認めさせる後押しも強めています。同時に、迷惑客から従業員を守る義務や、ネット予約の画面・キャンセル規定のルールづくりなど、宿の現場に直接かかわる決まりが次々に出てきています。
紙面を読む → 農林水産版応じない取引先にフードGメンが勧告・公表
この1年、国は物価高と人手不足に対して、値上げを取引先に認めてもらいやすくする仕組みと、外国人材を受け入れる新しい制度を固め、省エネや人手を減らす設備への補助を厚くしてきた。一方で、補助金や税の優遇を毎年点検して効果の薄いものは減らす方針も決めたので、今年使えた支援が来年も使えるとは限らなくなる。
紙面を読む → IT・情報通信版手形払い禁止、話し合いなしの値決めも問題に
国はこの1年、下請けの取引で代金の決め方と支払いのルールを厳しくし、受託する側が値上げを求めやすい環境を固めてきました。同時に、官公庁のシステム開発をAI前提に切り替え、セキュリティやAIの責任のルールも整えつつあり、作り方と契約の両方を見直す必要が出ています。
紙面を読む → 運輸・物流版手形禁止、荷待ちの押し付けも禁止へ
国はこの1年、荷主や元請が運送会社に無理な値段・支払い・荷待ちを押し付けることを法律と指針で次々に禁じ、運賃の値上げを認めてもらいやすい環境を固めてきました。一方で最低賃金の引き上げと働き方ルールの見直しが続き、燃料の補助や各種の補助金・税の優遇は点検と縮小の対象にもなっているため、値上げ交渉と人件費の計画を同時に進める必要があります。
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